日本の透析医療は世界一の水準を誇り、最長で透析歴40 年以上の透析患者さまがいらっしゃる反面、食事制限や日常活動量の低下などによる筋力低下や運動耐容量の低下がみられ、これにより疲れやすく日常の活動量が低下によるQOLの低下が問題視されています。
最近の研究では、運動習慣のある透析患者さまは習慣の無い方に比べて明らかに生命予後が良い事が明らかになっています。
当院では、このような現状から「積極的な運動療法の介入」に力を入れております。
実際に運動をしていただいている患者さまからは「透析が楽になった」「車いすだったけど歩けるようになってうれしい」などうれしい声をいただいております。
リハビリテーションは身体機能評価に基づいて個別プログラムを実施しています。
そのため、リハビリプログラムは患者さまのお身体の状態に合わせた個別のメニュー内容となります。
また、当院では心臓リハビリテーションも実施しています。
当院では体力測定やCPX(心肺運動負荷試験)を実施し、データに基づいた患者さまに合わせた無理のない運動メニューを設定しております。
自転車こぎをしながら心電図、血圧、呼吸中の酸素、二酸化炭素の濃度を計測し、心臓や肺など運動に使われる筋肉の状態等を総合的に見て運動耐容能(体力)を評価する検査です。
有酸素運動を行う上で、患者さまの体力に合わせた最適な運動量が測定できます。
定期的に検査することで、普段のリハビリの効果判定や日常生活の活動量の指標となるため、運動に関して具体的なメニュー設定が可能です。